大人気の電動自転車
電動自転車は1990年代に開発されました。
これまでの自転車は坂道などをのぼる際には大きなパワーが必要で、長距離の運転にも相当なスタミナが必要でした。
そこで、メーカー各社は自転車にモーターを搭載することで漕ぐ力が最小限でもタイヤが走るようにする仕組みを開発します。
電動アシスト自転車の歴史などに関する記事はこちらをご覧ください。
これにより自転車を漕ぐ労力は従来に比べて圧倒的に減るようになりました。
以降、電動自転車は人気を集めるようになり、現在では2割近くの自転車ユーザーが電動自転車を使っています。
値段もお手ごろになってきた電動自転車
発売当初の電動自転車は開発に莫大なコストがかかっていました。
それゆえ、実際に店頭に並んだ際の値段も高く、当時は15万円前後で売られているものがほとんどだったのです。
しかし、メーカー同士の競争や技術開発が進んだことによって徐々に相場は下がっていくこととなります。
開発から30年ほど経った今では、3万円台で購入できる商品まで現れました。
比較的10万円台のものが多いですが、中には20万円、30万円もする高級電動自転車もあるのです。
とはいえ、かつては高嶺の花だった電動自転車が手軽に買えるようになっているのは間違いないでしょう。
格安電動自転車は本当に安全?
とはいえ、安い電動自転車を買って大丈夫だろうか、と疑問に感じる方は少なからずいるでしょう。
どんな製品にも言えることですが、安い商品は耐久性の低い部品や、粗雑な工法で作られているケースが少なくありません。
特に、自転車は運転の仕方によって大事故につながりかねない乗り物です。
となると、安全性を鑑みて安い自転車を買うのはやはり危険なのではないか、と感じる方もいらっしゃるでしょう。
もっとも、安い電動自転車でも安全性に関しては問題ない商品が多いです。
たとえば、運転中にペダルが簡単に外れたり、タイヤがすぐパンクしたり、といったケースはほとんどありません。
少なくとも安い電動自転車を買ってしまったがためにとんでもない事故を起こしてしまった、ということはまず考えられないでしょう。
実は安く売られている電動自転車は、それ以外の要因で安くなっていることがほとんどです。
なぜ電動自転車の値段を安くできる?
では、格安の電動自転車はなぜそのような値段設定ができるのでしょうか。
一番の要因はバッテリーの性能です。
すべての電動自転車にはモーターを駆動させるためのバッテリーが取り付けられていますが、値段はこのバッテリーの性能に依存するといっても良いでしょう。
一般的な電動自転車のバッテリーは、連続運転で100時間程度保つのが普通です。
しかしながら、格安電動自転車の場合は、その半分の50時間すら保たないという商品が少なくありません。
もちろん、通勤通学程度に使うだけならそれでも十分な時間と言えるでしょう。
また、走行環境によりますが、距離での計算で100KMまで走れる電動自転車は上等であり、安物のバッテリーや容量の少ないバッテリーを採用した自転車は、40KMしかアシストしないものも多くあります。そこから金額の差が出てきますので、電動自転車を選ぶ際はよく確認した方がよいです。
とはいえ、頻繁にバッテリー切れを起こしその都度充電をしなくてはいけない、となるとストレスになる可能性も否めません。
加えて、性能の低いバッテリーはフル充電までの時間も長くなりがちです。
一般的なバッテリーの場合は数時間ほど充電すればフル充電できるという製品が多いですが、性能の低いバッテリーの場合半日かかってようやくフル充電、というケースさえあります。
そのほか、安いバッテリーは充電できる回数も限られているのです。
ものによっては100回程度充電したら後は反応しなくなった、ということも珍しくありません。
電動アシスト自転車に使われているリチウムバッテリーに関する記事はこちら
安さのワケはそれ以外にも……
電動自転車が安くなる理由はこれ以外にもあります。
特にネットで安い電動自転車を買う際には、防犯登録をユーザー自身で行わなければいけない、というケースもあるのです。
通常、街の自転車屋さんなどで自転車を買う際には、店側が防犯登録などを一括で行ってくれるでしょう。
しかし、ネットで自転車を販売する際には、そういった手間をすべて購入者に任せるという場合が少なくありません。
もちろん、防犯登録自体はそこまで料金はかかりませんが、登録してくれる自転車屋にまで自転車を持っていく手間も考えるとめんどくさいと考える人もいます。金額ではなく、時間コストなども含めて考える方がよいかもしれません。
自転車の防犯登録に関する詳しい記事はこちらをご覧ください。
そのほか、格安の電動自転車はアフターケアが手厚くない、という理由も挙げられます。
自転車を買う際は保証書が添付されることがほとんどです。
バッテリーが壊れた場合でも保証期間内であればメーカーが交換してくれます。
これについては、格安の電動自転車も例外ではありません。
しかし、この保証期間が一般的な電動自転車に比べると短くなりがちです。
バッテリーの交換費用はどのくらいかかる?
ここまで、電動自転車が安くなる理由についてさまざまな観点から見てきました。
一方で、バッテリーに関しては多少性能が低くても問題ないのでは、と考える方もいらっしゃるでしょう。というのも、電動自転車のバッテリーはメーカーに発注すれば交換してくれることがほとんどだからです。
これだけを考えれば、いかにバッテリーがすぐに寿命を迎えても交換さえすれば問題ないように感じます。
では、バッテリーはどのくらいで交換してもらえるのでしょうか。
メーカーによって交換費用はまちまちですが、2万円~数万程度で交換してくれるのが一般的です。ちなみに、大手のメーカーにバッテリー交換をお願いしようと思えば、4万~5万円程度で済みます。
バッテリーが寿命を迎えるまでの充電回数を踏まえると、バッテリー交換自体のコストは格安電動自転車も高級自転車も変わらないと考えて良いでしょう。
しかし、格安の自転車は、輸入製品でメーカー不明のものが多く、いざという時はバッテリーが生産終了、バッテリーの販売がないなどの問題が発生する可能性がありますので、こちらも踏まえてせっかく購入した電動自転車、電動アシスト自転車は使い切りのものでよいかどうかを考えるべきでしょう。
高級、正規電動自転車を買うメリットは?
ここまで、格安電動自転車を買うことでどんなメリットやデメリットがあるのかを見てきました。
となると、多少値段が高くても良い電動自転車を購入したほうが良いのではないか、と考える人も出てくるでしょう。
では、高級、正規電動自転車を買うメリットはどこにあるのでしょうか。
まず一番に挙げられるのはアフターケアの充実度でしょう。
先ほどは保証期間の長さを取り上げましたが、それ以外にもしっかりとしたケアを用意しているメーカーは多くあります。たとえば、電動自転車は便利であるがために、盗難の対象になることが少なくありません。自転車をまるごと持っていかれるケースもありますが、中にはバッテリーだけを盗られる、というケースさえあるくらいです。
こういった事件に遭遇してしまった場合、なんの保険にも加入していないと自腹で新たにバッテリーや車体を購入しなくてはいけません。しかし、メーカーによってはこういった盗難にあった時のための保障を用意してくれているところもあります。これに加入さえすれば無償でパーツなどを用意してくれるので、もしもの時のために備えることができるのです。例えば無償ではなくても、ある程度の補償が付く場合があります。
値段だけで判断せずいろいろな要素を加味しながら電動自転車を選ぼう
ここまで、さまざまな観点から電動自転車の選び方について見てきました。
総じて言えるのは、電動自転車は買った時だけお金を払うわけではない、ということです。
電動自転車は買った後も維持コストとしてお金を支払わなければいけません。仮に5万円で買える自転車と10万円で買える自転車が目の前にあったとしましょう。
一見すると前者のほうがお得に感じるかもしれません。
しかしながら、バッテリーの交換頻度や保証制度などを加味すると、実は10万円で買ったほうが後々お得になる可能性もあり得ます。
もちろんだからといって格安自転車を買うな、というわけではありません。購入前にじっくりと検討したうえで、自分にとって納得のいく買い物をするようにしましょう。
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