自転車にはベルトドライブとチェーンモデルがあります。自転車店においてある自転車の大半はチェーンモデルですが、ベルトドライブ搭載の自転車もあります。ベルトドライブとチェーンは何が違いますか?今回は、そのメリットとデメリットを含めて解説します。
ベルトドライブとチェーンの違い
自転車には、ベルトドライブタイプとチェーンタイプの2種類があります。
それぞれ特徴や見た目に違いがありますが、長く安心して自転車に乗るならメリットだけでなくデメリットも把握しておくと安心です。
これから自転車を購入しようと思っている方も事前にベルトドライブとチェーンの違いを知っておくと自分に合ったベストな自転車を手に入れることができるでしょう。
もしかしたらチェーンは知っていてもベルトドライブは初耳だという方も多いかもしれません。
現在、ベルトドライブタイプの自転車は人気が高く、メンテナンスの負担を大幅に軽減できるのもメリットの一つです。
ベルトドライブは、チェーンと比べてさびにくく定期的にメンテナンスする必要がありません。
また、外れにくく注油する必要もないため、自転車のお手入れの負担を軽減したい方におすすめです。
一方で、チェーンは金属でできていることから、雨水に塗れて空気中の酸素に触れてしまうとさびてしまう可能性があります。
万が一、チェーンがさびてしまった時には、専用のサビ取り剤を使ってメンテナンスを行うなど適切な方法で対処しなければいけません。
チェーンのメンテナンス方法についてはこちらからご覧ください。
しかし、ベルトドライブはゴムでできていることもあり、さびにくいという特徴があります。
雨水に塗れても影響することがないので、お天気に左右されることなく自転車に乗ることができます。
さらに、ベルトは伸びにくく長時間走行しても簡単に外れてしまうことがありません。
チェーンの場合、走行中に外れてしまったという経験をした方も多いのではないでしょうか。
通勤や通学、レジャーなど自転車を活用するシーンはざまざまありますが、乗車中にいきなりチェーンが外れてしまったら焦ってしまうという方も多いことでしょう。
このようなチェーン外れの心配がないのもベルトチェーンの魅力です。
また、注油をする必要もありません。
チェーンタイプの自転車は、定期的に注油することが欠かせません。
注油を怠ってしまうと自転車トラブルが起きやすくなるだけでなく、サビが発生して見た目に影響が出てしまうことがあります。
このように、ベルトドライブタイプとチェーンタイプを比較してみるとベルトドライブは、面倒なメンテナンスをする必要がなく、ノンストレスで愛用できるということがおわかりいただけるのではないでしょうか。
もちろんチェーンにも数多くのメリットがあるため、一概にベルトドライブのほうが良いとは言い切れません。
ここからは、チェーンのメリットについて解説していきますので、ベルトドライブとチェーンのどちらが自分に合っているのかを確認してみてください。
チェーンタイプのメリット
多くの自転車に取り付けられているチェーンは、ベルトドライブと比べて走行性が良く、快適に自転車を漕げるといったメリットがあります。
自転車で長距離を走行したとしても身体に大きな負担をかけず、楽に、そしてスピード感を楽しみながら走行することができます。
そのため、チェーンタイプは、長距離走行を楽しみたい方やスピード感を求めている方におすすめです。
現在販売されている自転車の多くがチェーンを採用した製品となっています。
まだまだチェーンタイプは主流であり、今後も需要が大きく落ちるとは考えにくいでしょう。
通学・通勤におすすめのベルトドライブ
ほぼメンテナンスフリーで自転車に乗れることからお手入れの負担を軽減したい方たちからベルトドライブタイプは評判です。
特に毎日、通学や通勤で自転車を利用している方は、面倒なメンテナンスが不要なベルトドライブは使いやすいと感じているようです。
チェーンより耐久性が高いという点もあり、ベルトを使用している分、サビに悩まされてしまうことがありません。
また、ベルトドライブはチェーンのようにピッと張った状態で伸ばすのではなく、多少ゆとりを持たせることでかみ合わせが良くなります。
乗り出し時に強い力を入れてペダルを漕がなくても軽い力で前に漕ぎ出すことができるため、力のない子どもや高齢者も快適に走行できるでしょう。
さらに、かっこよさを実感できるのもベルトドライブの魅力です。
じっくりと車輪部分に注目してみると、かっこよさを実感できる構造になっていることがおわかりいただけるのではないでしょうか。
メンテナンスの負担や走行性だけでなく、デザイン性にもこだわりたいという方にもベルトドライブタイプの自転車は満足感を得られます。
では、ベルトドライブのデメリットは何でしょうか。
ベルトドライブは、チェーンと比べると、値段が高い製品が多いです。
また、分解しにくく異音が発生してしまうことがあるということも念頭に置いておくと、自転車選びをする時に自分に合った自転車を見つけやすくなるでしょう。
どんなメンテナンスが必要?
チェーンタイプの自転車は、定期的にサビ取りを行うことやチェーンが緩んでしまった時には新しいものに交換する必要があります。
また、安全性や走行性を維持するためにチェーンクリーニングを行うことが欠かせません。
現在、自転車のチェーン部分に安心して使用できる専用クリーナーが販売されています。2週間から1ヶ月を目安にクリーナーをチェーンに吹きかけて汚れを落としていくと、安全性や走行性はもちろん、美観性も保てます。
さらに、チェーンの注油も必要なメンテナンスです。
チェーンオイルを使ってメンテナンスを行うと走行しやすくなるだけでなく、雨や泥からチェーンを守りさびにくくなるといったメリットがあります。
また、このほかにも定期的にブレーキの調整やタイヤの空気圧をチェックすることも安全に自転車を乗るための重要なメンテナンスです。
ベルトドライブタイプの自転車は、ほぼメンテナンスフリーとなっていますが、安全に走行するために1年に1度を目安にメンテナンスをすると安心です。
たとえば、ベルトドライブの調整やネジの締め付けの確認を行うほか、ブレーキの調整やタイヤの空気圧のチェックをする必要があるでしょう。
ベルトドライブ部分においては、さびにくく注油も不要となっているため、定期的にメンテナンスをする必要はありませんが、タイヤの空気圧のチェックは欠かさず行っておきたいところです。
自転車で毎日走行しているとタイヤの空気は自然に抜けてしまうので、定期的に空気圧を確認しなければいけません。
また、タイヤやチューブの劣化を感じた時には、新しいものに交換すると安心安全に自転車に乗り続けることができます。
基本的にチェーンタイプと比べると、ベルトドライブタイプは頻繁にメンテナンスをする必要はありません。
しかし、異音が気になる場合には、できるだけ早く対処すると安心です。
ベルトドライブであっても長期間にわたり自転車に乗り続けていると、ベルトが寄ってしまうことや砂や泥が付着したことが原因で異音が発生するケースも見られます。
自身でベルトの寄りや砂や泥を取り除くこともできますが、専門的な知識がないと難しいと感じてしまうかもしれません。
チェーンタイプであってもベルトドライブタイプであっても、万が一のトラブルに備えて自転車の正しいメンテナンス方法を身につけておくと安心です。
メンテナンスの負担を考えて自転車を選んでみては?
今回は、ベルトドライブとチェーンの違いについて解説しました。どちらにもメリットとデメリットがあるので、それぞれの特徴を把握し自分に合ったものを選んでみると良いでしょう。